本装置はモーターとカムによりシリンダーのピストンを動かし、シリンダー内の放射性医薬品や造影剤などを特殊ゴム容器内に出し入れすることで心臓の動きを模擬した装置です。従来機種のRI-3から大幅に軽量化。心室の容量変化もより精密に設定可能となりました。
主な特徴
- 二層構造の特殊ゴムにより心筋層および心室の動きを再現。
- 心室部と心筋部別々に封入する製剤によって、SPECT装置やCT装置の模擬実験が可能。
- シリンダーのストロークを調整することでEFを変更可能(ストローク範囲:0~80mm)。精度±0.02mmの位置検出。
- 6種類のクリニカルデータを模擬した心拍数パターンをワンタッチで選択が可能。
- マニュアルで心拍数の変更が可能(範囲:3~164bpm)。
- コントロール部、駆動部、ファントム部が一体となったコンパクトな構造。
- 散乱線の影響を軽減するために、ファントム部と制御部(コントロール部と駆動部)の境界に鉛シールドを装備。
- 心臓部が体軸に対して約30度傾いている。
- 心筋の欠損部を取付けることが可能。
- 心筋部の容積を最小にすることによって、心筋部の薬液の使用量が従来の1/3以下に減った。
- 心室、心筋のサイズは標準サイズの他、オプションを含めて全部で4種類。特注サイズも可能。
心筋容量の最小最適化(ノズル部の設計変更)
シリンダーストロークの精密表示
心筋容量の最小最適化(ノズル部の設計変更)
シリンダーストロークの精密表示
RI-4の模擬動作
モーターの回転によりピストンが往復します。
ピストンストロークに比例して心室の容量が変化します。
心室の容量変化に従って、心筋部の形状が変化します。
モーターの回転速度を制御することにより、心拍数や心室容積の変化パターンをコントロールしています。
SPECT画像
QGS処理画像
項 目 |
ALPHA RI-4 |
電源電圧 |
AC100V |
モーター容量 |
60W |
ECGインターフェイス
| R波相当パルス 出力電圧:DC 0~50mV パルス幅:100msec |
制御方式
| PLC制御・DCブラシレスモータ駆動 |
心拍パターン
| クリニカルパターン6種類 |
40BPM、50BPM、60BPM、70BPM、80BPM、100BPM |
マニュアル
| 5BPM~164BPM |
シリンダー径
| 40 mm |
ピストンストローク
| 80 mm |
標準ハートモデル
| ESV |
40 ml |
心室全長
| 75 mm |
心室基部直径
| 31.9 mm |
※このファントムは、金沢大学医薬保健研究域量子診療技術学分野小野ロ研究室、住友病院 放射線技術科、フョー株式会社の共同研究により開発されました。